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非電化とスロービジネスが未来をひらく

あえて電気を使わない暮らし、「非電化」を提唱するのが工学博士の発明家、藤村靖之さんです。「エネルギーとお金を使わなくても豊かになれる。そういう選択肢があってもいい」という思いから、栃木県那須町に「非電化工房」というテーマパークを創設し、「地方で仕事を創る塾」を主宰、スモールビジネスの価値、「豊かさ」のあり方を説いておられます。

「非電化」とは、単に電気を否定する「否電化」とは異なり、電気に頼らなくても、ほどほどな快適さと便利さを享受しながら、愉しく豊かに生きる道があるのではないかといった思いが込められた言葉です。

非電化の製品には、例えば、「非電化冷蔵庫」があります。電気を使わなくても冷やせる冷蔵庫です。ここで用いられているのは、「放射冷却」と「水の自然対流」という現象です。冷蔵庫の貯蔵室は熱伝導率の高い金属でつくり、その周りに大量の水を蓄えます。この水が保冷剤の役目を果たします。冷蔵庫上部には赤外線を放射するための放熱板を貼り、板の内側が保冷剤の水と接するようにつくられています。貯蔵物の熱は貯蔵室の金属を介して周囲の水に伝えられ、その熱は自然対流で上部に移動します。そして、放熱板に伝えられ、放射冷却の仕組みで熱が外部に放射されるのです。



出典:http://www.hidenka.net/hidenkaseihin/frig/frig.htm


藤村さんは、電気の使用自体を否定してはいません。電気を使って人が幸せになるのであれば、使えば良いとお考えです。しかし、持続性を損なう技術については問題視しています。

ときおり開かれる非電化冷蔵庫の製作ワークショッ プでは、お母さんと小さいお子さんが優先的に参加できるようにしているということです。シンプルな技術が使われているので、自分でつくることができます。自分がつくったものなので、壊れたときも自分で直せます。先端的な科学技術の一方で、誰もが使える技術を取り戻す。それが科学や技術の暴走を防ぐブレーキになるだろうと藤村さんは考えています。


藤村さんは、「月3万円ビジネス」という発明も行っています。

地方で仕事を生み出すには、個人の才能・努力に依存したやり方では限界があります。一部の特別な人だけが起業するのではなく、多くの人にチャンスを広げる必要があるといった背景から、藤村さんが導き出したのが「月3万円ビジネス」であり、真の豊かさを実現するための仕事の在り方の一つの姿です。


月3万円ビジネスには、いくつかのルールがあります。

・良いことしかテーマにしない

・奪い合わずに分かち合う

・みんなで生み出す

・稼ぐのに2日以上かけない

・支出を減らす

・ノーリスク


大きく儲けるビジネスをつくるのは難しくても、月3万円を稼ぐビジネスなら、世の中に無数にあると言えます。そして、月3万円ビジネスの価値は、「お金」以上に「自由時間」を生み出すことにあります。いくら稼げたとしても、そのために膨大な手間と時間がかかってしまっては意味がありません。従って「一つの月3万円ビジネスに、月に2日以上かけない」というルールが定められているということです。


藤村さんの考え方は、一人一人が自身の生活を振り返り、また、社会への貢献を考える上で、とても参考になるのではないでしょうか。


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